おなし人に監命婦やまもゝをやりたりけれは
となんいひけるさてつゝみなるいへにすみけるさてあゆをなんとりてやりける
かくてこの男みちの国へくたりけるたよりにつけてあはれなる文ともをかきをこせけるを道にてやまひしてなんしにけるときゝて女いとあはれとなむ思ひけるかくきゝてのちしのつかのむまやといふところよりたよりにつけてあはれなることゝもをかきたるふみをなんもてきたりけるいとかなしくてこれをいつのそととひけれはつかひの久しくなりてもてきたるになんありけるをんな
とよみてなんなきけるわらはにて殿上して大七といひけるをかうふりしてくら人ところにおりてかねのつかひかけてやかておやのともにいくになんありける